マチナカ年代記

ぼくが考え、書いてきたこと。

1109:先生はえらい

【11/09/20】記念すべき、ウチダ本の初読み。

【17/09/15】ここでいう「先生」とは、「人生の師匠」というべきものである。それなら「えらい」に決まっているだろうというのが大方の反応だろうが、師匠なんて、「偉い人」である必要はないという師弟観を提示する。そこに至るまで、著者は学びの発動やコミュニケーションの持続のメカニズムについて、丁寧に説明を加え、そこでは「わからなさ」が興味を喚起するので重要であるとしている。著者は、師匠を持たない(持てない?)人は不幸であると断じているのは、人間的成熟への回路が閉じられてしまっているからだと主張しているように私には思えた。

【17/10/14】今日の「おしゃべり会(=読書会)」に備えて、前回傍線を引いた部分を中心に、Evernoteに抜き書きした。A4で2枚になるらしい。人間は、本源的にコミュニケーションを欲するものであり、それを駆動するのは「未知」であると著者は言う。また、教えることよりも、「学び取ること」の重要性を説いている。3度めでも十分に面白かった。私としては、人が人を敬する力が萎えているのではないかという危機感を、この本を書き写しながら思っていた。