マチナカ年代記

ぼくが考え、書いてきたこと。

2403:『石垣りん詩集』~100分de名著「forユース」

 

 

こんにちは。

本日(24/03/28)、clubhouseでの「100分de名著を語ろう」ルームでは、3月度に扱われた「forユース・石垣りん詩集」に関して話し合います。解説とテキストのご担当は、文月悠光さんです。この記事では、まず放送で扱われた作品名を挙げてみました。◯がついているものは、放送のみで扱われています(テキストには未掲載)。

①シジミ
②くらし◯
③月給袋
④屋根
⑤エッセイ「立場のある詩」
⑥その夜◯
⑦インタビュー映像◯
⑧表札

これらの他にも、テキストでは以下の作品が紹介されています。なお、△がついているものは、表題のみの紹介となっています。

・銭湯で
△女湯
・挨拶
・弔辞
・崖
・犬のいる露地のはずれ
・島

それでは、ここではテキストのみで紹介されていた6編のうちから、「崖」をご紹介することといたします。

戦争の終り、
サイパン島の崖の上から
次々に身を投げた女たち。

美徳やら義理やら体裁やら
何やら。
火だの男だのに追いつめられて。

とばなければならないからとびこんだ。
ゆき場のないゆき場所。
(崖はいつも女をまっさかさまにする)

それがねえ
まだ一人の海にとどかないのだ。
十五年もたつというのに
どうしたんだろう。
あの、
女。

*        *        *

「崖」については、以前このブログでも紹介いたしましたが、再掲しました。今回はここまでといたします。お読みくださいまして、ありがとうございました。それではまた!